Apple製品の魅力とこれからのAppleに期待すること|モバテク vol.030

2025年10月26日にBAYFM78で放送された、Mobile Tech Lab第30回のアーカイブです。

ゴリミーの運営者g.O.R.iさんをゲストに迎えての2週目は、Appleの魅力について語りました。

1週目の記事はこちら。

令和の時代にブログだけで食っているゴリミー運営者のリアルな話|モバテク vol.029

2025年10月19日にBAYFM78で放送されたMobile Tech Lab…
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オープニング

そして、本日も先週に引き続きこの方をスタジオにお迎えしています。ゲストは、Appleニュース・ガジェットレビューなどを扱っている、テック系ブログメディア「ゴリミー」の運営者g.O.R.iさんです。よろしくお願いします。

g.O.R.iです、よろしくお願いします!

先週もかなりパッション溢れるお話を伺いましたけれども、先週の放送いかがでしたか?

先週もスタート緊張してて、今回もスタート緊張してます。

全然そんな風には全く見えないですけれどもね。

Appleの魅力

さて、本日のテーマなんですけれども、今日はですね「Appleの魅力を語る」です。

石川さんもg.O.R.iさんもAppleの取材をずっとされてますし、我々もAppleファンとしてAppleの魅力について語っていこうと思います。

g.O.R.iさんはゴリミーでAppleのニュースを取り扱ってることが多いということなんですが、Appleにフィーチャーしたきっかけというのは何だったんですか?

純粋に一番最初は、Macに憧れがありまして。実は僕の父親がIBMに勤めておりまして、その後レノボに買収されたのでレノボになったんですが、ThinkPadといえば赤ポチですよね。赤ポチです。

赤ポチが別に嫌いとかそういうのはなかったんですけど、その当時Windowsパソコンを、今macOSって言いますけど当時は「OS X」ですよね。OS X風にするカスタムというか、いろんなものを入れて無理やりMac風にするっていうのがめちゃくちゃ流行ってたんですよね。

あれが最初のAppleが好きになったきっかけというか、あれをやりたいと。それをもうやりこんでやりこんでやりこんで、「いや、これはMac買った方が早いんじゃないかしらねぇ」ってなるわけです。当たり前ですけど。

Mac買ったらいいなってなって、その当時のThinkPadを売って、貯金を切り崩して、2.4GHz、Core 2 Duoの「MacBook黒」って言われてた、黒いMacBookですね。覚えてますか?

持ってました。

指紋めっちゃつくやつ。上位機種なんですよね。一番上の機種だけがたしか黒くて、めちゃくちゃあれが欲しいって言って、あれを買いました。あれが一番最初のMacでしたかね。

譲り受けたMacBookが…

その頃、石川さんはAppleの取材に行かれてましたか?

Appleの取材をするようになったのはiPhone以降なので、それよりももっと前ですよね?

僕が大学4年生の時に多分iPhoneが出たんですよ。

iPhoneが出たのは2008年ですね。

僕2005年入学なんで、2008年が4年生で、記憶あってますね。

あの時って黒Macでしたっけ?

その時は黒Macでした。その後にMacBookのProが欲しくて。

ヤフオクでMacBook Proを物色してたんですけど、僕はUSキーボードじゃないとやっていけない人間なんですよ。USキーボードめちゃくちゃ探して、ヤフオクで落札したんですよ。「やったー!」って。

当時大きいアルミボディーのやつで、都内に近くに住んでいる方だったので「じゃあ都内で受け渡し直接しますけどどうですか?」って言われて「行きます」って、もう今は無き渋谷のあのマクドナルドあるじゃないですか、なくなっちゃったやつ。あそこに行ったんですよ。

そしたらなんか、アーティストのマネージャーさんという方が来て、「すごい、アーティストのマネージャーさんだ、すごい」って言って、「ありがとうございます」って言って受け取ったんですよね。お金払って。

「ちなみにm-floって知ってますか?」って言われたんですよ。「知ってますよ」って。「m-floのマネージャーです」って言われて。「え?ってことはこれは?」って言って、Takahashiさんが使ってる…

☆Taku Takahashi。

ヤフオクで売るんだ。

☆Taku Takahashiさんのだったんです。それで、その当時は「マジですか?」ってなるじゃないですか。ぶったまげて。で、しばらくはそうなんだと思いながら使って、何かの調子が悪くなってGenius Barに行ったんですね。当時のGenius Barに行って出したんですよね。

名前が出るじゃないですか。☆Taku Takahashiさんって出るんですよ。「ワシや!」ってなって。「ワシちゃうんやけど、ワシや」って。本当に☆Taku Takahashiで登録されてて、ぶったまげたことがあります。

☆Taku Takahashiさんね、今でもAppleすごいお好きで、テック系の情報を追ってらっしゃいますし、いろいろ発表会とかにもいらっしゃいますよね。

今でも僕のデスクの下に置いてます。

家宝ですよね。

お宝ですね。

そりゃ売れないですね。

売れないし、なんか感動しちゃって。

それぐらいUSキーボード使ってる人ってちょっと限られてた、今でも限られてますけど。

そうそうそう。最初はWindowsをMac風に変換したいっていう思いから、やっぱもうこれ買った方がいいってなって、徐々に徐々にAppleにのめり込んでいったっていう感じです。

だからきっかけという意味ではMacですね。Macきっかけだったんで、そこからiPhoneに入ってって。

Appleのこの端末に憧れて、みたいな人はすごく多かったですよね。

やっぱり昔はね、Macでしたし、iMacとかもあったしっていうとこですし。最近はiPhoneからっていう方も多かったりするでしょうし。世代によってファーストAppleは異なるんじゃないですかね。

Appleの現在の立ち位置

最近はいろんなスマートフォンがある中で、Appleというのは日本ではとても人気がある印象ですけれども、石川さんから見てAppleの存在、今のスマートフォンという流れで見るとどんな立ち位置にいるんでしょうか。

やっぱりAppleって、先進的な部分もあるし、かなり保守的なところもあるんですけど、通信に関してはめちゃくちゃ先進的だと思っていて。

やっぱり日本で4Gとか5Gを普及させたのってAppleが搭載したからだし、今年のeSIMとかもそうだし。

っていうところで言うと、通信業界って動きが鈍いんだけど、「じゃあAppleがやるからみんなついていくか」って感じで一気に進んでいく。こうやって技術が進んでいくところは、やっぱりAppleならではですし、なかなか他のメーカーではできないことだなと思いますね。

北さんどう思われますか?

例えば、今、衛星での通信が当たり前になったのは、最新のiPhoneが対応してくれてるからっていうのもあります。

ただ、日本に限ってなんですけどミリ波への対応はなんでこんなに遅いんやろとかっていうのはありつつも、でもやっぱり5Gへの対応も早くて。

だからみんなが快適に使えるようにするものに対してはすごく敏感にやりつつ、ちょっと様子を見た方がいいんじゃないかとか、これがなくてもいけるかみたいなものについてはちょっと控えめにやってるみたいなところがあるので、バランス感覚のいい会社だなっていう感覚はあります。

Apple製品の強み

g.O.R.iさんはAppleのスマートフォン、iPhone以外のスマートフォンも結構チェックしたりしますか?

してますね。元々iPhoneが上陸した時もiPhoneだけだと満足しきれなくて、一番最初は多分、REGZA Phone。今だったらそれこそGoogleのPixelシリーズ使ったりとか、Samsungの新しいFoldを試してみたりとか、そういうのもやっぱり触れてますね。

そういう中でiPhoneっていうものにやっぱり特別なものを感じますか?

やっぱりiPhone単体の魅力というよりも、iPhoneとその他のApple製品との連携力っていうのがやっぱり大きな魅力だと思っていて。

よく言われるのAirDropだと思うんですけど、僕が一番なんだかんだ使うのは、AirPodsをはめながらMacで音楽聴きながら作業してたけど、iPhoneから電話かかってきたから、今はMacから受けられるようになりましたけど、iPhoneに切り替えたりとか。

それで何かちょっと疲れたから、なんとなく手元にあるiPadでリラックスした状態で横になりながら動画でも見るか、みたいな感じ。

でもずっとAirPods入れながらそのまま映せるし。なんかそういった、全部が繋がってるみたいな。

シームレスな感じがしますよね。

そうなんですよね。そこがやっぱり使ってて気持ちいいなっていうのと、やっぱりiPhoneから離れられないなって思うところでもありますね。

AppleのiPhoneとかが始まった時のメッセージに、どうしてもデバイスと人っていうふうに向き合うと孤独な印象になるところが、Appleは「孤独」の「孤」でも、円弧の方というか、円を作るような人との繋がりとか、みんなで何かを作るとか、シェアするとか、クリエイティブなところに気持ちを向けていくっていうところを非常に発信してるなっていうふうに感じて、そこが私のAppleの好きなところなんですけど、石川さんはいかがですか?

最近感じるのが、やっぱりメーカーとしていいものを作ってるなっていうのはすごい感じるんですよ。今回、例えば新製品でいうとApple Watch Ultraが2から3になりましたけど、あれ見た目のデザイン全く同じなんですけど、ただ作り方全然違ってて。普通は金属を削って削ってっていうのが、3の場合は3Dプリンターみたいに蓄積して作っていくっていう。

普通作り方が変わったらデザインも大きく変えたくなるもんだと思うんですよ、メーカーとして。それをやらないっていう、Appleのそういった「完成されたデザインをなかなか変えない」っていうスタンスも、なんかね、惚れ惚れするところがあったりしますし。

いろんなものに対して非常に素材をこだわったりとか、それこそApple Watchのバンドとかは日本の会社に作らせるとかっていうことをしてるので。いろんなAndroidスマートフォンありますけど、メーカーとしてSamsungとかがすごかったりする一方、「なんかこれって作りが甘い」というか、「あんまり愛を感じない」メーカーも散見されるので、その点でやっぱちょっとAppleはずば抜けてんなって感じがすごいします。

どうしても奇をてらうというか、新しいものを出した時に、新しいものに形も変えたくなるものだと思いますけど、我慢するっていうところも一つAppleの魅力ですね。

あの我慢っぷりはね、Appleすごいなって感じすごいします。

変えないとそれこそ「面白くなくなった」とか「つまらない」とか言われがちですけれども、そういうところもぐっと耐えてる印象ですよね。

あとハードも作っているしソフトも作ってる。で、最近はチップも作ってるっていう強さ。高性能なチップによってコンパクトにもできるし薄くもできるし省電力にできるとかってのもあるので、全てやってる強みっていうのは、なかなか他のメーカーは真似できないですね。

あそこまで全部をトータルでやらないと、環境への負荷みたいなところも話にできないですもんね。

Appleがハードもソフトも全部やってるから技術力は確かなんですけど、アピールする時に技術力押し押しじゃなくて、「ユーザーがどうやったら幸せになるか」みたいな、ユーザーの使い方を提案するっていうところはすごく良いですね。

いろんなメーカーを取材させていただいても、みんな「これだけ性能上がりました」「こんなに薄くなりました」「こんだけ遠くまで撮影できますよ」とか。それ自体は面白いんすけど、その先の体験の話をしてくれるのが多分Appleだなって思っていまして。

そこがやっぱり惹かれる部分でもあるし、取材してて「じゃあこういう伝え方ができるな」とか「自分の生活の中でこういう使い方が取り入れられるな」とか、そういったところを考えられるので、取材する側にも優しいって思ったりもしますし、そこはやっぱり大きな違いかなって思います。体験を伝えてくれるというか。

あくまでも人間が主役というか。ガジェットはもちろんみんな好きだし楽しいものなんですけど、ライフスタイルにすごく寄り添っている感じはしますね。

北さんは最近のAppleを見て思うことありますか?

元々Appleに憧れを持っていて。私も昔MacBook欲しくて、MacBookを持ってスタバに行きたかったんですよ。いっぱいそういう人が増えちゃって最近はやらなくなりましたけど。

Apple製品のあるライフスタイルがすごい一時期やっぱりもうめちゃめちゃ憧れてやり始めたんですが、気が付いたら全部Apple製品になって当たり前になっているというか。

元々はハイブランドみたいな感じだったのが、だんだん身近になっていって、あるのが当たり前になっていって。

もちろん使ってて気分が上がるとかもあるんだけど、今や手に馴染んだ道具みたいな感じになってしまってるので、そういう意味ではちゃんと作られてるから手に馴染むというか。

しかもちょっとずつ改善していってるから、昔のiPhoneと今のiPhone、形は似てるかもしれんけど、できること全然違うじゃないですか。毎年毎年の差分で見るとそうでもないんだけど、気が付いたらものすごい進化してた、みたいなのがあって。

何かそういう、積み重ねて積み重ねて技術がえらいところきてもうてるみたいな、着実に積み重ねていってるからこそある凄みみたいなもの。だから当たり前になってしまって気が付いたらこれにも飼い慣らされてるというか、っていうのがやっぱりうまいというか、すごいんだなって。底力があるというか。

チップ性能を15%増みたいに言って、「何だ15%増かよ」って言う人見て、「15%やぞ?何いうてんねん!」ってなりません?15%伸びてるのに。みんな慣れちゃってんですよ、進化に。

だんだんだんだん「倍になりました」「倍になりました」っていうのが、もうそれって伸び幅で言うと、最初の2倍と今の2倍って全然意味が違うじゃないですか。元の数字がでかいから。毎年毎年着実に速くなっているというか、快適になっているし。

昔、Appleの製品というかiPhoneってやっぱりそれなりにカクカクはしてたけど、Androidディスると怒られるんすけど、圧倒的に初期のiPhoneとAndroidって動きが違ったんですよね。やっぱりソフトウェアがめちゃめちゃ作り込まれてたから、動きがすごい滑らかでしたし、スクロールしたらビヨーンって行って戻るみたいな。

あれすごい評価されてますよね。

滑らかに見えるようなエフェクト、すごく上手ですよね。

でも今ってそれはマシンパワーがどんどん良くなっていって、当たり前にAndroidもできるし、iPhoneもできるんだけど。だからそういうのがなかった時代からそういうこともやってるし。

最近ちょっとよく思うのが、iPhoneって他のAndroidの機種と比べるとちょっとオーバースペックなんですよ、実は。ベンチマークを真面目に取ると、えらい数値が出たりするんですね。

それを他のSnapdragonの機種とかと比べると、例えば「性能が2倍です」って言ったっていいはずなんですよ。

でも、Appleは常々「自分の前の機種から見て15%です」って言い方をするっていうところとかも、なんかもう、敵は他のAndroidとかもちろんライバルだとは思うんだけど、どっちかっていうとそれを改善していって、「やっぱり前使ってたあなたのそのiPhoneよりも、今のこのiPhoneの方がより快適に使えて、より便利ですよ」っていうことをアピールするところが、己が敵というか、己の壁を超えていくみたいなところが、ちょっと日本人気質あるかなという。

あとは自分のところが初めての機能でなくても、市場を見てマーケットに卸してくのが、結構Appleは上手だなという印象がありますね。

Appleとして準備していなかったのかはさておき、タイミングタイミングが上手いかなっていう感じがすごいするというか、考えた上でやってる感じがしますね。

一番最初に搭載された機種って、新機能が埋もれがちだったりしますからね。例えば「これはAndroidのこれでもできるよ」とか、「この機能はこれでもできるよ」っていうのは確かにそうなんですけれども、みんなに使いやすく広めるのが上手だなという。

あと、スティーブ・ジョブズの頃はすごい先進的でって言われてたじゃないですか。けど、ティム・クックさんになってからはめちゃくちゃ「後出しジャンケン」なんですよ。だけど「絶対負けない後出しジャンケン」するし、勝つまで出し続ける。

例えば、ウェアラブルって流行った頃が10年ぐらい前にありましたけど、あの時いろんなものが出てきたけど鳴かず飛ばずで、AppleはApple Watch出したじゃないですか。

Apple Watchも諦めることなくずっと毎年毎年新製品出し続けたらこれだけ普及し、ヘルスケアではいろんなことができるようになったというところもあるので。いろんなものを後出しジャンケンしてますけど、本当にね確実に勝ってるなっていうのはすごい感じます。

あとは少しずつ出続けることによって我々ファンは少しずつ調教されて、使い方も渡されたらすぐ分かるし、何が良くなったかも分かるっていう、本当にリテールというかマーケットの鬼なのがティム・クックさんていう人なのかもしれません。

これからのAppleに期待すること

g.O.R.iさんはこれからのAppleにはどんな未来を期待しますか?

もうみんな言われてますけども、AIをどういう方向でやるのかというところを注目しています。

いろいろ機能自体が遅れてるだとかっていうのを言われてると思うんですけど、Appleの入れ方っていうのは、チャットボットどうのこうのじゃなくて、ユーザーのライフスタイルに寄り添っていくような形でAIを実装していくっていうのが多分Appleの今取っている方針なので、それにどうやってそこをもっと強化していくかというところでして。

一番寄り添ってほしいという意味では、Siriたんね。僕らのSiriたん。Siriたんに頑張ってもらいたい、僕は。Siriが劇的に進化してくれたら、僕らの生活は劇的に進化すると思ってるので。

Apple Intelligenceと一緒にしてもいいですけど、切り離したとして、もうとにかくSiriに頑張ってほしい。そこが今一番強いですね。もう他の製品とかじゃなくて、Siri。Siri、頼む。

この後ほんとに1年後、このg.O.R.iさんの希望がどうなってるかというのも楽しみなところです。

エンディング

Mobile Tech Lab。そろそろお別れの時間となりました。まだまだお話を伺いたいんですけれども、g.O.R.iさん、2週に渡ってのご出演いかがでしたか?

最初の緊張から打って変わって話すとだいぶ安らいで、いい感じに話せて嬉しいです。

まだまだ話したいことたくさんあると思いますんで、是非また遊びに来ていただきたいと思います。

石川さん、いかがでしたか?

Appleの魅力を語ると非常に楽しいなって思いました。

また、最後にSiriについてちょこっと触れてましたけど、Appleって今、個人のデータ・プライバシーを大切にするっていう考えがあるので、そことAIっていまいち相性悪いので、これをどうするかっていうのが、これからというか来年ね、Appleの戦略の見どころなのかなというふうに思いますね。

北さん、いかがでしたか?

好きなものを語るこの熱量って大事だなって思いました。また遊びに来ていただいたら、きっと愛を持って語れるといいなと思いましたので、ぜひまた来てください。

なんか北さんもいつもよりちょっとテンション高めの感じがしましたね。

ラジオで流した楽曲

New Soul / Yael Naim