石川温・弓月ひろみ・北真也がお届けする「モバテク」、2025年11月23日にBAYFM78で放送された第34回のアーカイブです。
今回は「スマホと車」の関係について話しました。
目次
オープニング
11月23日、勤労感謝の日ということなんですけれども、今年一番印象的だったお仕事は何ですか?北さん。
そうですね。私、会社作ったのが去年のこれぐらいの時期だったんですよ。なので、もう今年はもう馬車馬のように働いて会社をちょっとこう軌道に乗せる、みたいな感じだったので。一番というよりは、もう会社をとにかく安定させるぞっていう感じで働いたのを覚えてるくらいです。
会社始まってすぐ番組を提供するっていう。
そうなんですよ。去年の11月に会社を作って、4月にラジオを始めるっていう。
すごいつぎ込み方ですね。石川さんはいかがですか?
今年は現場にやたらとF1ドライバーの、昔F1ドライバーやってた人とかがいて。普段はやらないんですけど、一緒に自撮りしてもらったっていうのが印象的ですかね。
F1お好きですもんね。Appleでもね、F1ドライバーの映画があったりとかっていうのもありましたし。じゃあ珍しくセルフィーをたくさん撮った年という。
ぐらいのもんですね。
私は出張としてお仕事で中国に行ったんですけど、全然文化が違ったりとか。電気自動車とガソリン車でナンバープレートの色が違ったりとかっていう、国としての政策も違うんだなっていうのを面白く感じました。
スマホと車の関係
さてこの番組では、最新のモバイルテクノロジーを学んでいくということで、みんなで持ち寄った今注目すべきモバイルテクノロジーをご紹介します。
今日のテーマは「車とスマホの関係」です。最近いろいろモバイルメーカーが車を発表する、といったシーンがあったような気がしますが、石川さんいかがでしょうか?
そうですね。やはりスマホと車の関係性はかなり近いのかなというところだと思います。最近ですと、シャープが車を2027年にはLDK+を出したいなという話をしてますし、さらにソニーがホンダと組んでソニーホンダモビリティとしてAFEELA1を2026年にアメリカへデリバリーし、日本でも出す予定ということもあったりもするので、かなり動きが活発化してるということがあると思いますね。
でももともと、例えばスマホだけではないですけれども、シャープもソニーも家電だったりカメラをやっているメーカーの人たちが、なぜ車というところに移行しているんでしょう?
やはり持っている技術が、スマートフォンで持ってる技術が生かしやすい、車で展開しやすいってのはあるのかなと。やはりソニーって元々カメラのセンサーを一生懸命やっていたというところがあります。カメラで写っているものを処理して、何が写ってるか判断するですとかっていう技術に長けている。
あとソニーはaiboをやっていたということもあるんで、ロボティクス技術を持っているというところもありますし、あとスマートフォンのチップセットを作っているクアルコムと仲がいい。このクアルコムって会社も今車一生懸命やっていて、車のプラットフォームを手がけてると。
今、車の世界ってね、電動化・EVもありますし、あとコネクテッドというところもあります。知能化というふうに言われてますけど、そういったものの技術をクアルコムは分かってますよというところもあるので、非常にスマホメーカーからすると組みやすい相手ということもあります。これで車の方にシフトしてるというところがあると思いますね。
なるほど。北さん、この車とスマホの関係の中で注目している技術はありますか?
もともと「コネクテッドカー」っていう言葉があって、5Gっていうのが来た時にコネクテッドカーは一つメジャーなユースケースって言われてたんですよ。「これからの自動運転は5G経由で制御するんだ」って言ってたんですけど、蓋を開けたらそれを使わずに、自律的な運転で行くって形にはなってはいるんですけど。
それでも今V2Vっていって、協調的にいろんな車同士で通信をして交通状態を見えるようにするとか、それで安全に複数の車で走行できるように協調動作するとかっていうところの研究が進んでいるので、そういうところで5Gとかも使われていくのかなっていうので、一応通信屋さんとしてはそこに興味があります。
今後はそこに注目ということですね。
車内空間について
でもシャープが2027年に発売する予定のLDK+というのは、どちらかというと走って楽しむというよりも、止まって楽しむというような印象がある車だなと感じたんですが、石川さんいかがですか?
そうですね。皆さんも車をお持ちの方いるかと思いますけど、やはり車って24時間365日ずっと乗って走らせてるわけではなくて、やはり自宅に駐車場のスペースがあれば、そこに置いてる時間が圧倒的に長いというところで、シャープとしてはその置いてる時間をもっと車を活用しましょう、というところで車内をリビングスペース的に使える、あとはリモートワーク的に使えるといったコンセプトで車を開発しています。
なので、コンセプトカーでは運転席のシートも後ろに向く。さらに、そういった後部の部分がスクリーンがあったりとかテーブルがあったりして、非常に暮らしやすいというか過ごしやすい環境にしてると。これEVなので、例えば中で電気使うとか、クーラーかけるとかって言っても、ご近所にそんなに迷惑がかからないと。
これエンジンとかハイブリッドカーだと常に暖気してる、アイドリングしてるので排気ガスが出てご近所に迷惑をかけるということもありますが、シャープとしては本当に家ともう一つのリビング空間、家の中に居場所がないお父さん向けの空間として打ち出したという感じですね。
でもほんとコンセプトとしては、中で例えばギターを弾いて歌って録音したりとか、スタジオに使ったりとかっていう想定もあるので、通電する部屋をもう一つ用意するような印象ですね。
家電メーカーが作る車
シャープが車を作るなんて、そんなのは現実的じゃないじゃんっていうのは大半の人は思うんですよ。「それはそうだよね」と。「なんでそんな門外漢のメーカーが参入するんだ」と。
ソニーの場合も「ソニーが車作るなんて無理だよ」ってずっと思われてたんですけど、そこにホンダが寄ってきてソニーホンダという形で、車内はソニーがやり、走りの部分はホンダがやるということで、なんとか製品化にこぎつけました。
で、かたやシャープの場合は車の車体部分はフォックスコンという、シャープの親会社がやろうとしています。フォックスコンというのは、鴻海(ホンハイ)とも言うんですけど、これってiPhoneを実際に作っているメーカーとして一気に成長してきたメーカーです。
彼らホンハイが今何をやろうかとしてるかというと、様々な車のプラットフォームを作って、それをホンハイブランドではなく別の車メーカーですとか、あと全く違う家電メーカーですとか、そういった人に活用して売ってもらうというビジネスモデルを作っていて、シャープが車内空間で、走りの部分はホンハイが手がけるということで車を作れるというビジネスモデルになってるという感じですね。
一方中国のメーカーで、例えばXiaomi、あとDreameなどもいろいろ車を出すという話が出てますが、これは一体どういう動きなんでしょうか?
Xiaomiはもう結構スポーツカー的なものを出していて、それこそドイツのサーキットでめっちゃEVで速い、といった形になっていて、販売台数も数十万台売ってるというところになっています。
Xiaomiは総合家電メーカーみたいな位置づけなので、スマホもやるしテレビもやるし掃除機もやるしという中での車という感じです。
HUAWEIも、彼らもプラットフォームに近いというか、そういった得意な部分、例えば車内の情報のインフォテイメントとか、自動運転とかというところはやりつつも、中国の自動車メーカー相手のブランドで売るとか、一緒のブランドで売るといったことをやってたりしますね。
中国メーカーと日本メーカーの違い
もうそうなってくると結構、中国のメーカーの目指しているこの車というのは、派手なスポーツカーとか、速く走るっていうような印象がありますけど、一方日本は割と快適な空間を求めてるっていうような印象がありますね。北さんどう思われますか?
日本人って昔から車にラグジュアリーなのを求めてるというか、ワンボックス人気じゃないですか。あれってやっぱり車内空間を広く、とか快適にっていうところがあるので、なんかそういうところもありつつ。でも90年代とかって結構スポーツカーが全盛期だったので。
そうですね、バブル期とか。
そこは日本だからというよりも世代もあるだろうし、あとはやっぱりファミリー向けとかっていろいろ考えていくと、最終的に効率いいのはやっぱりワンボックスだよね、みたいなところに落ち着いて、みんなそこにいってるところがあるので、中国ももしかしたら数年経ったらそっちに来るんじゃないかな、みたいな。
そうかもしれませんね。あと日本は居住空間がどうしても狭いので、プラスアルファの居住空間にっていうところは何かあるのかもしれませんね。
さっきのLDK+なんかも流行るかもしれないですよね。
やっぱりどうしても日本のEVって、走行距離が何kmなんだとか、「充電するの大変じゃん」とかっていう否定的な声ばかりになっちゃうので、今やっぱり自動EVの中で注目されてるのが軽自動車だったりするじゃないですか。日産のサクラがそこそこヒットし、ホンダがN-BOXとかN-ONEとかやり、あと中国の自動車メーカーであるBYDも日本で軽の企画出そうとしてる、というところがあるので。
むしろそういった居住空間とか、ちょっと近所に買い物しに行くといったような方向性に振っていくんだろうな、というところですね。
自動運転ができる車
今後、例えば公共交通機関もどんどん少なくなっている場所があったりとか、高齢者の方が増えてるのに電車やバスがなくなるっていうところがあるので、自動運転という意味でも、そのあたりね、今後は普及する意義があるのかなと思いますが。
そういえばGoogleも「Waymo(ウェイモ)」持ってますね。
そうですね。アメリカでWaymoと呼ばれる自動運転タクシーのビジネスを提供しています。先日ロサンゼルス出張行った時に乗ったんですけど、スマホを使ってGoogleアカウントで登録するんですけど、スマホのアプリで「今ここにいますよ、ここに行きたいですよ」というの入力すると、誰も乗っていないジャガーが目の前に来て、操作するとドア開けられる。
で、その中に入ってシートベルトをすると、画面に「スタートします」っていうボタンがあるので、そこをタッチすると勝手にロサンゼルスの市内を走ってくれるというようなものになっていて。
アメリカってUberとかLyftとかっていうシェアライドが流行っていて、運転手さんがいて何か話しかけられたら応えなきゃとかっていうプレッシャーがあるんですけど、そういったこともなく、友達と好きな会話ができるというのは非常に快適でしたね。
私もサンフランシスコで乗ったんですけれども、幽霊のドライバーが隣にいて運転してるかのようにハンドルが動いてますし、なんとなく人が運転してるような動きをしていて。
例えば横断歩道があるところの左折みたいな、人は歩いてるじゃないですか。で、人がいなくなるまで本当にゆっくり待って、少しずつ進んでいくっていうようなところは、「私も運転でこういう運転をするな」っていうような、再現性が人っぽくていいなと思ったんですよね。
結構ね、日本でタクシー乗るとちょっと危なっかしいようなドライバーさんに当たることがありますけど、それよりも何か安心して乗れる感じはあるのかなと。
車内のディスプレイに実際に周りに何がいるかっていうのは、はっきり分かってたりもするので、ライダーとかね、車がいっぱい走ってるとか人がいるとかっていうのは、ちゃんと理解してるんだなっていうのを見れるのも安心なので、ほんと早く日本でも導入されてほしいなと思いますね。
そうですね。やっぱりスマホアプリから呼べるので、サインのところに自分の名前が入っていたりとか、自分の空間を呼んで移動するっていうようなところはすごくいいなと思うんですけど、北さんは乗ってみたいっていう気持ちはありますか?
僕まだ下手したら、ただの自動運転の車も乗ったことがなくて。高速のオートクルーズぐらいしかやったことがないんで、早く乗ってみたいなっていうのと。
身近な話で自分の地元、大阪の片田舎なんですけど、バスがなくなって、最寄りの駅までうちの実家から20分ぐらいかかるぐらいの距離感なんで。
まだ母親とか足腰丈夫だからいいんですけど、そのうちちょっときつくなってきた時にWaymoみたいなのが来てくれたら結構いいのになっていうのを思いながら、早く来いと思ってます。
あとそれに関する課題としては、スマートフォンを使えないと呼べないとかっていうことになると、高齢者の方がどこまでスマートフォンを持てるかなっていうのはあるかもしれませんね。
でも今後、今の若い人たちが高齢者になっていくので。
スマホを使いこなしてる人が増えるかなって思いますね。でもその頃には、どんどん通信の技術も本当に変わっているんでしょうね。
そうですね。
Appleと車
本当に車とスマホの関係というところでは、今後さらにいろいろと伸びていくのかなと思いますが、実はAppleも昔「プロジェクト・タイタン」というプロジェクト名で車の開発していました。これは中止になってしまったんですよね。
「していた」と言われていて、「終わった」と言われているという。あくまでAppleは発表を一回もしてないんですけど。
ジャーナリストたちの中ではそういうことになっている。
Appleが車関連の人を雇って、その人が辞めさせられたっていうところから、そういう話になっているのかなというところだと思います。
やはり車を安全に走らせる、快適に走らせるっていうのは相当な技術が必要だと思うので、そこはAppleをもってしても、そこまで深入りするってのは難しいのかなというところだと思います。
人の命が関わってくるので、そういった経験のないメーカーが入ってくるのは難しいでしょうし、その点、自動車メーカーの方がそこは一日の長があるのかなと思いますね。
たしかにテスラのように新興のメーカーだと、何か事故があった時にセンセーショナルなこととして取り上げられるので、人命に関わることは確かにリスキーではありますよね。
でもAppleではCarPlayという機能がありますので、それが今後さらに、もうちょっと良くなるのかなとは思うんですけど。使われてますか?
そうですね。もうCarPlayなくては本当に移動できないって感じだったりもするので、やっぱりAppleとしてはあそこに入っていけたっていうのは大きいのかなと。この部分って自動車メーカーが本来ユーザーとの接点になるはずだったのが、しかもお高いカーナビを買ってもらう機会だったわけですよ。
そうなんですよね、カーナビがいらなくなっちゃったという。
まさにディスプレイだけあればいいってことになってしまったので、自動車メーカーからするとね、あそこを持ってかれたってのは非常に痛いんですけども。
ただね、やはりユーザーがもう求めてることになってしまってるので。普段持ってるスマホのデータをまんま車に表示したいというところはあるのでね、あんな感じになっちゃったのかなと思いますね。
私は結構CarPlayで、電話がかかってきた時にミーティングを移動しながらやったりとか。あとはメッセージ読み上げの機能でSiriを使って、「返事しますか?」っていうと返事をしてくれたりするので、結構それ便利に普段から使ってるんですけど。同乗者の方がいた時に、メッセージ受け取った時に全文それを読み上げられてしまうので、同乗者がいる時は控える、みたいな空気を読む機能があったらいいなって思ったりしますね。
そこはSiriがもっと頑張って欲しいなって感じですよね。
知らずに内容を晒されてしまうというところで、あとあと友達に怒られたりしました。
エンディング
Mobile Tech Lab。そろそろお別れの時間となりました。石川さん、北さん、今日の放送いかがでしたか?
スマートフォンで取材した知識が役立ちそうなので、モビリティジャーナリストになろうかなと思っているんですよ、ずっと。だけど、やっぱりスマートフォンの世界と車の世界って進む時間軸がちょっと違いすぎるんですよ。
スマートフォンの方が速い?
スマホって1〜2年で開発して、バンバン新製品が出ていくじゃないですか。車ってやっぱり4〜5年ぐらいかかってるわけですよ。BYDとかは2年ぐらいでやっちゃうらしいんですけど、っていうところの時間が、車業界ってちょっとゆっくり流れてるというか、あんまりネタがないというか、っていうところで今、モビリティジャーナリストになれるんだろうかっていうね、不安な日々を送っています。
北さんいかがですか?
僕キャンピングカー持ってるじゃないですか。さっきのLDK+の話は、もうすごい楽しみだなと思って。これからもしかしたらキャンピングカーも、どんどん電気自動車、そして自動運転になって。
迷惑をかけずにいけるという。
っていう夢を思い描きながら、楽しみだなと思って聞いてました。
