石川温・弓月ひろみ・北真也がお届けする「モバテク」。2026年3月29日に放送された第52回のアーカイブです。
今週は「FOMAとiモードの終わり」をテーマに話しました。
目次
オープニング
なんと2025年度がまもなく終わりますということで、番組始まって1年になりました。
めでたいですね。
みなさん年度末意識することはありますよね、あると思いますけれども、石川さんは?
そうですね、ただ意外とあんまないのかなという気はしています。だから普通の3月から4月みたいな感じだと思います。
北さんは?
私の会社は10月が決算なんですけど、お客様のところはみなさん、周りの会社は全部3月が年度末なので、このタイミングで契約も全て25年度が26年度に切り替わるっていう。
バタバタと法人の方は忙しい時期だと思います。
FOMAとiモードの終わり
さてこの番組では最新のモバイルテクノロジーを学んでいくということで、私たちが持ち寄った今注目すべきモバイルテクノロジーをご紹介していますが、本日のテーマを北さんお願いします。
FOMAとiモードの終わりというテーマでいきたいと思います。
今FOMAというブランド全体のことというお話がありましたけれども、そもそもFOMAとは何なのかというところからですよね。
一応僕らの世界からいうと、FOMAってのは元々3Gっていう規格が日本で始まったときにそのブランド名として、3Gって聞きなれないのでFOMAっていうものが出てきたっていうところなので。
でもたぶんみなさんからすると、FOMAが3Gとかって、あまり気にしたことないんじゃないかなっていう。
5Gとか4Gっていうのはなんとなく、自分がスマートフォンの右上で見るようになったので、そうかなって感じるようにはなりましたけれども、3GイコールFOMAっていうのは意外と浸透していないかもです。
ドコモって名前を付けたがるんですけど、それがいまいちだなっていうのは常に繰り返されていて。
3GはFOMAって付けたし、4GはXi(クロッシィ)って付けたんですよ。まあ定着しなかった。
一方でソフトバンクはLTEってはっきり言ったので、その時ELTを使ってLTEのアピールとかしていたのでっていうこともあって、業界的にもそっちの方がしっくりくるのでっていうので、そんな感じで広まっていったって感じですね。
あまり電波のことを意識しなかった、いわゆるガラケーの時代から、このスマホの時代に切り替わって、今はそのジェネレーションのついたものが意識できてますけれども、昔はなかったですからね。
一応MOVAっていうやつから始まって、FOMA、Xiっていう順番なんですよ。
MOVAは?
2Gというか、で、あの頃はまだ世界の標準とかけ離れてたっていうのがありまして。その時の反省を生かして世界標準に限りなく近づけようとしてFOMAができて。
でもただそれもちょっと走りすぎてっていうのがあって、最後Xiの時。LTEの時はもう完全に世界標準にミートさせたっていう。
FOMAとiモードが終わるタイミング
このタイミングでFOMAとiモードのどちらも終わるということなんですが、石川さんこれはどういうことなんでしょうか?
そうですね、やはり元々、そういった古い規格をずっと運用し続けるっていうのは大変なことなので、コストなので。しかもそんなに通信速度も速くないということなので、できるだけ止めたかったっていうのが、各キャリアの事情なんですが、その点において言うとKDDIはもう2022年の3月にとっくにやめていて。
そうですね。
で、ソフトバンクは2024年の4月にやめることにしたんですけども、ただ石川県で地震があった関係上一部だけ残して、それ以外はやめたという感じになってます。
で、ようやっとドコモがこの3月31日に終了するという話で。これじゃあなんでドコモはこのタイミングまで引っ張ったのかというと、まぁ諸説あるんですけども。
諸説あり。
一つにはオリンピックと、あと去年の大阪関西万博があった手前ドコモが早めに3Gやめると、海外から来たお客さんが繋がらなくなる可能性があると。ローミングインっていうんですけど。
ドコモとしてはそういった国際的なイベントがある二つの終了を待って、ちょっと余裕を持たせてこのタイミングでやめることにしたんじゃないかという、諸説ある話があります。
そのいわゆるデータローミングは我々が海外に行った時みたいに、海外から人がやってきて同じ端末で日本のキャリアの電波を使おうとする時に、3Gじゃないと使えない端末を持っている人が繋がらなくなるということですか?
可能性としては3Gしか繋がらない端末を持ってることはあり得るんじゃないのかなというところの予想があったと思います。
諸説のうちの他はどんなのがあるんですか?
諸説ありますけど、まぁそれがメインかなって感じですね。
でもiモードが終わるっていうふうになると、ちょっと世代としては寂しいなというか。あの頃iモードでいろんな文化が花開いていたなというのは、この番組でもいろいろお話ししているので。今現在もiモードのサイトは見れているんですよね?
そうですね、見えてはいますけど、ほとんど情報は更新されてないんじゃないのかなって思いますね。
FOMAとiモードの終わらせ方
いわゆる停波というか、終わるというのはどうやって終わらせるものなんですか?
基地局から電波を吹いているのを基本的には止めに行くんですが、いろいろちょっと難しいところもあって。
電気通信事業法っていうのがあって、止め方もいろいろちょっと難しさがあるので、最後の時が来た時にお客さまがみなさん使われなくなったら電波を止めるっていう形になるので、お客さんの通信がなくなるまで待つっていうことのようです。
誰かがここで終焉のボタンを押すじゃないですけど。
そうですね、私の専門のオペレーションのシステムがあるんですけど、遠隔で電波を止められるようになっています。
じゃあもう本当に人が止めるっていう。
それができるように遠隔でできるようになってないと、今度法律違反になっちゃうんですよ。
iモードとFOMAが終わるそのタイミングというのは3月31日ということですけれども、何時頃に止まるんですか?
4月1日に変わるタイミングで止めるのが今考えられるところなんですけど、過去にもやっぱり他社で3G止めたとか、あといろいろな電波止めるとかっていう話の時にそういった停波を見届けた人っていっぱいいるんですけど、ただ実際止まるのは翌朝になってからとかっていうのもあったりもするので、今回もおそらく31日から1日にかけて停波を見守る人っていうのはいっぱいいるんじゃないですかね。
私の周りにも一緒にMWCに行った子はですね、止まるのを見届けたくてずっと持ち歩いてるって言ってましたね。ちょっと持ってくるの早いなとは思いましたけれども。どのタイミングで止まるんだろうと。
あとねじゃあ実際にどれぐらいの人数が残るのかっていうところも注目で。ドコモが先日記者会見やったんですけど、その時は50万人ぐらい残ってるという話をしていて。ただ最終的には25万人ぐらいまで、減らせるんじゃないかなって話をしていました。
今そういった3Gの携帯とか持ってる人にはバンバン通知が来てるらしくて。電話する時にもアナウンスで3月31日で終わりますよってアナウンスが鳴るし。
あと、魅力的なスマートフォンをご用意したんで乗り換えてくださいねって通知も来るし、あとドコモから年賀状も届いてるらしくて。年賀状で乗り換えてくださいねってアナウンスもあると。
それはやっぱりご高齢の方が多かったりするイメージですかね。どんなにメッセージを送っても読まないなとか、スパムかなと思っちゃう人には年賀状という。
あとドコモの訪問員とか郵便局員とかが家に行って直談判しているということらしいので、もうだからねFOMA持ってる人、もう繋がらなくなる人っていうのは知ってることは知ってると思います。
でもすごい正直お金のかかる終わり方ですよね。
いやだからね、そこはどうしてもお金かかる話だったりしますよね。
ただ古いものを繰り返しそのまま使い続けるっていうところの方が先々の負担にはなると。
やっぱりドコモとしてもね、3G持ってるだけでも相当コストを出すでしょうし、早くその電波を別のものに使いたいという感じだと思います。
今じゃあその3Gを使わなくなった方が乗り換える端末って何になるんでしょうね?みなさんスマートフォンとか?
そうですね、スマートフォンも魅力的な値段で出してたりもしますし、あとガラケー使ってるユーザー向けにらくらくホンとか、そういったものが用意されていると思います。
北さんはやっぱりずっとネットワークを見守ってきた側として。このFOMAとiモードの終わりにどんなことを思いますか?
私はFOMAのネットワークも作ってたし、LTE用のそういうネットワークを作ってきているので、ちょうど移行していくところを見てきた人間なんですね。
どっちかというと3Gのネットワークというのがメインだったところから、どんどんどんどんLTEに移っていくっていうのを見てきた人間からすると、あれがなくなるんだっていう。
自分のキャリアのスタートが3Gのネットワークを作ったところだったので、なんかちょっと寂しくもありつつも、キャリアの区切り・時代の区切りってのは感じるなって思います。
FOMAになってできるようになったこと
若い世代の方はそもそもFOMAと聞いても、ちょっとスペルが思い浮かばないかもしれませんが、「FOMA」で「フォーマ」で、すごくいろんな端末に表示されてましたけれども、そもそもMOVAからFOMAになった時に、何ができるようになっていたんですか?
一番言われてるのが、通信速度が速くなったっていうのがあって。「ザンパースー」って分かります?384kbpsの超高速通信って。今384kbpsって罰ゲームじゃないですか。
当時は64kbpsとかしかでなかったんですよね、MOVAの時は。それが5倍以上速くなるっていうのでFOMAが出てきて。
その後HSDPAっていう、3Gの中でも速くする技術っていうのが出てきて、やっと数Mbpsっていう速度になったんですけど、LTEでは最終的には1Gbpsが出るぞみたいな感じで言われてたので。
あとFOMAのキラーサービスとしてはテレビ電話があって、ガラケーでテレビ電話が使えるってことなんですけど、あの時誰も使ってなかったなっていう。
使ってました。ちょうどその時に一瞬遠距離恋愛だった時がありまして。あと年末年始に会えないとかっていう時に使ってました。ものすごい高かったですよね。
高かったですよね、あれね。
明細を見たら1回の電話で2,000円ぐらいかかってるみたいなことがありました。カクカクのコマ送りみたいな感じでしたけど使っていて。テレビ電話のためのインカメラみたいな印象だったんですよね。ただほとんどの方が使ってらっしゃらなかった気がします。
高くて使えなかったんですよ。
私もおびえながら使っておりました。
FOMAが定着するまで
FOMAを根付かせるのも、なかなかドコモとしては大変だったんじゃないですか?石川さん。
FOMA始まりましたっていうタイミングでは、2Gの頃のMOVAと全然連携が取れてない全く別物で、1からアンテナを立ててったのでエリアが狭かったりとか、全然繋がらないっていう状況があって。
当時取材してましたけど、FOMAが始まってしばらくNTTドコモの社員は誰もFOMA使ってないっていう状況でした。
それがどんどんどんどんネットワークが良くなっていき、あとiモードを作ってた部隊。今のKADOKAWAの社長の夏野さんの部隊が、FOMA端末でiモードをやるようになったら端末のデザインも良くなり、使い勝手も上がり、あれによって一気に普及したという感じでしたね。
コンテンツありきのところで一緒に盛り上がったんですね。じゃあどちらも本当にセットの盛り上がりだったんですね。
キラーコンテンツが出てきたおかげで、FOMAの一番のキラーコンテンツはやっぱりiモードだったんですよね、最終的には。
最初はそれがなかったので広まらなかったっていうのと、2000番台っていうのが実は昔あって。500番台しか多分みなさんご存じないと思うんですけど、一番最初の2000番台のFOMAが出てきた時にはもうそれはそれは評判が悪かった。
端末の番号として。
502iとか。あれの前に2,000番台。
その後に、MOVAの、2Gの頃のiモードの主力が500番台。あと200番台もあったりしましたけど、その後にFOMAが出てきてそれが2000番台ってつけた。2000年からっていうこともあって2000番台だったんだけど、まぁそれが全然ダメダメ端末だったという中で。
そこでドコモとしては900番台のFOMAのiモード対応機っていうのを出してそれによって一気に普及してきたっていう。
900,700がFOMAですね。
iモードを作ったドコモが輝いていた時代
いわゆるゲームウォッチみたいな、日本人は手元でゲームするっていう習慣があったと思うんですけど、iモードができてその中でゲームをするというふうになった時に、リッチなコンテンツってこういうことかというのを初めて感じられたような気がしますね。
当時はやっぱりドコモが圧倒的に凄くて。端末を携帯の電話機を各メーカーに作らせる。で、ネットワークは自分達で作って、ネットワークの容量に合ったサービスを作るっていう。
そういった全てをやっていたっていうところで言うと、ドコモってあの時すごい輝いていたし、世界の最先端の企業だったなっていう感じがすごいします。
車も作るし高速道路も作るし、その中でかける音楽も作りますよみたいな、何から何までっていう感じでしたね。
私たちの中でも華やかな時代というか、mixiとかも最初はiモードでやってましたし、SNSっていうものの最初は、私は割とiモードで実感できたような気がしますね。
iモードがすごかったのはやはりいろんな料金を電話代と一緒に回収するという仕組みがすごくて。あの時インターネットもありましたけど、じゃあインターネットでクレジットカードを自分で入れて登録するってめちゃくちゃハードル高いわけですよ。
その時はまだ怖くてできませんでした。
そんなの怖いじゃんっていうのがある中で、じゃあいろんなコンテンツを有料で提供しますよ、お金払ってくださいね、その代わり電話代と一緒に払ってくださいねって、ビジネスモデルにすることによって、もしお金払わなかったら電話代も払わないので、電話止まっちゃうっていうこともあるので。
ユーザーはもう死ぬ気でもう通信料金を払うって感じになるので取りっぱぐれがないっていうところが、このビジネスモデルのすごいところで、それがいろいろと他のところが真似したって感じですね。
月額390円みたいなプランはたくさんありましたけど、iPhoneが出てきた時にApp Storeで買い切りというものが出てきてこれからはここに行くんじゃないかと思いきや、今は同じ月額のサブスクに戻っていますからね。
そうですね、だから結構よくできてますよね。
ビジネスモデルとしては非常に良くできていたのかなと思います。
FOMAとiモードが終わる日
北さんはこのiモードの終わりを見届けるんですか?FOMAとiモードの終わり。
見届けたいんですけど端末が手元にないので、誰か持っている人がいたら3月31日を一緒に見守りたいなと思います。
ちなみにこれって電話し続けると途中で切れたりするんですか?
いやそれは多分ないと思います。最後、追い出し規制っていう言い方を業界の人はするんですけど。
会場から出て行ってくださいみたいな。
強制的に出すわけじゃなくて。繋がっている人が通信を止めたら次繋がらなくなるっていうので。だから新規の受け入れを止めるけど今繋がってる人は守るっていうのが追い出し規制というんですけど。
部屋の中にいる人はまだあれで、新しいエントリーはなし、出ていったらもう戻れませんよ。
っていう形で、段々段々繋がってる人がいなくなって、最後繋がっている人がゼロになったら止めるっていう形だと思います。
最後の一人になりたいっていう方は、ちょっと居そうな気はしますけれども、是非みなさんFOMAとiモードの終わりというところで、いろいろ思う方も多いと思いますので、是非この時はこうだったみたいなお話とか、あと今後のまた新しい5G, 6Gの話なども質問あるかと思いますので送っていただきたいと思います。
エンディング
Mobile Tech Lab。そろそろお別れの時間となりました。石川さん北さん今日の放送いかがでしたか?
自分もこの仕事を始めたのはiモードをね、初めての記者会見で感動して足を踏み込んだので、終わるっていうのは非常に感慨深いと言いますか。一つの時代が終わってしまうなって感じがしますね。
北さんいかがでしたか?
私もやっぱり先程も申し上げた通り自分のキャリアが3Gのネットワークを作るところから始まったので、それが終わるのかと思うと感慨深いです。
見届けたいっていう気持ちはすごくありますね。
