山根博士と語る「日本と海外のネットワークの違い」|モバテク vol.068

石川温・弓月ひろみ・北真也がお届けする「モバテク」。2026年7月19日に放送された第68回のアーカイブです。

山根博士をゲストにお迎えして「日本と海外のネットワーク」をテーマに、日本と海外ではどのように違うのかを話しました。

オープニング

こんばんは、番組パーソナリティの弓月ひろみです。Mobile Tech Lab。この番組は最新のモバイルテクノロジーを学びながら、これからの生活をちょっと豊かにできたらという番組です。みなさんもこんな未来になったらいいなを一緒に考えていきましょう。

そして今夜も私と一緒に番組を進めてくださるのはこのお二人です。

こんばんは、スマホケータイジャーナリストの石川温です。

こんばんは、INNOMO代表の北真也です。

今日もよろしくお願いします。そして今回も香港在住携帯研究家の山根康宏さんこと博士に来ていただいています。

山根康宏です。よろしくお願いします。

日本と海外のネットワーク

さて、この番組では最新のモバイルテクノロジーを学んでいくということで、私たちが持ち寄った今注目すべきモバイルテクノロジーをご紹介していきますが、本日のテーマは「日本と海外のネットワーク」です。これは北さん、いろいろと聞きたいことありますよね。

ちょっと、じゃあまずざっくりなんですけど、日本のネットワークの特徴からいっていいですかね。まず日本のネットワークっていうのが、実は日本ってすごい光ファイバーが行き届いているんですね。

昔「光の道構想」ってのがあったんですけど、その時に日本全国、本当にどんな田舎にでもダークファイバーを引きまくったっていう、結構バブル期ぐらいの日本の政策があって、光ファイバーが隅々まで行き届いていると。

なので今の携帯電話のネットワークっていうのは、その時に作ったダークファイバー網によってかなり支えられてるところがあって、もちろんその後にいろんな会社が入ってきたことによって独自のファイバー網も作られてはいるんですけど、やっぱり初期にドーンと非常に高速な回線を日本全国に広げて、特に3Gぐらいのネットワークをドーンと広げられたのは、その時の光の道構想のおかげだったっていうのがあると。

なのでネットワークの特徴でいうと、まず固定の回線がある上に、モバイルというか基地局が乗ってきたっていうのが、日本のネットワークの特徴です。

これまた海外に行くとちょっと状況が違いまして、すごく簡単に言うと、銅線というのがですね、非常に高価なんですね。なので銅線を引っ張ると、それをちょっと「とられちゃう」みたいなところが国によってはあって。

それは盗まれてしまうっていうことですか?

盗まれてしまうっていうのがあって、なので同軸ケーブルベースの固定ネットワークっていうのが、国によって広げられなかったっていうのがあるんですね。そういうところは何をしてたかっていうと、無線で飛ばすっていう、マイクロっていう技術があるんですけど、銅線よりも速い無線を打ち合う、指向性アンテナを使って基地局と基地局の間をつなぐ、みたいなことをやって。

幹線網まで行けばさすがに光ファイバーなんですけど、それよりも末端のところっていうのは、もう一切線を引かずにマイクロで撃ち合うっていうことをやって、ネットワークを作ってきたっていうことがあるので、結構、国によってネットワークの作り方が違うっていうのが、一つ大きな特徴としてあります。

なるほど。そういった基盤も違うことながら使い方も違うし、出ている電波の種類だったりも違うってことですよね。博士。

ネットワークの話が広くなっちゃうので、5Gに限って言ってしまえば、どこの国でも5Gが広がってきてはいつつ、なかなかいわゆるミリ波が普及しないという問題が、一つ挙げられているかなというところがあると思うんですけど。今、北さんが言われたように、日本と同じような環境にあったのって多分、韓国ぐらいかなと。国中が全部光で、バックボーンがもう高速な回線になってるという。

ただ、その韓国ですら、じゃあ5Gになりましたよ、より遅延も少ないミリ波を扱いましょうかっていうと、なかなか扱いきれてなくて、現状は地下鉄の中を飛ばすぐらいしかやっていないといった感じで。せっかく電波オークションをやったのに、すごい電波の無駄遣いというか、使われてないのが日本も含めどこの国でも、というような感じじゃないかなという気がしますね。

本当はミリ波を普及させたいというのは、共通の考え方なんですね。

都市部はミリ波っていうのは飛びにくいので、いわゆるSub6というより下の周波数を使いつつ、先ほど言われた、遠距離間を飛ばすとか、あるいはスタジアムをカバーして、要するに障害物のないところ、そういうところで5Gのミリ波を飛ばせば、より電波の効率もいいし、動画の上にいろんな選手の情報を流すみたいな、いろんなこともできるだろうっていうことで、ミリ波っていうのは非常に夢が語られたんですけども、現実はなかなか進んでいないというところですよね。

ミリ波って非常に指向性が高くて、周りを全く回り込まないんですね。ただ、距離が遠くなると減衰しやすいっていうところもあるので、基本的にミリ波って本当に狭いスポットでしかやれないんです。例えば渋谷みたいなところで本当に人が多いから、とにかくいっぱいミリ波のアンテナを打っておいて、ちっちゃいセルをいっぱい作って、そこで負荷を分散しましょうみたいな使い方にはすごくいいんですけど、非常に使いどころが難しいのがミリ波ですと。

それに対してSub6っていう規格は、今の2GHz帯よりちょっと周波数が高いだけなので、基本的には2GHz帯と同じように使えるっていうのが、一つ大きな特徴ではあります。

基本的には広くエリアを作る時には、大きくは700MHz・2GHz帯があって、その次にSub6があって、ミリ波っていうのは本当にスポットで使っていくような形になります。広く2GHz帯でエリアを作る、Sub6で強化したいところっていうのはSub6でしっかり面を作る、その中にミリ波を置いていくっていう作り方をしていきます。

そこはもう本当に、人口動態だったりとか、ここはサービスがいいぞっていうふうに感じさせたい重要なポイントっていうのがある。例えば空港とか、ああいうところって海外から来た人に「日本のネットワーク速いな」って思わせたいので、そこに集中的に打ちましょうとかっていうことをやっているのが、今のキャリアのネットワークの作り方かなと思います。

日本の通信品質と官製値下げの影響

石川さんもいろいろと海外に取材に行かれることも多いと思いますが、日本のキャリアの電波は比較的安定していると言われている気がしますが、そうなんでしょうか?

そうですね。だから日本って、非常にネットワークのクオリティが高いと。本当にどこへ行ってもサクサクつながる、YouTube見れるというところで、非常に日本っていいよねっていうふうに言われていたのですが、やはり2020年の官製値下げ圧力といいますか、日本の通信料金が高すぎる、下げなさいっていうのがあって、一部おかしくなったところもあったのかなというところです。

あの時に、日本の通信料金高いよね、いやいやけどヨーロッパはなんでこんな安いんじゃ、みたいな話になって。ヨーロッパに比べたらもっと安くできるだろって話になったんですけど、ヨーロッパのそれこそもうドイツとかフランスとか、まあネットワーク品質悪いんですよ。

つながらないですよね。

それはやっぱりもう安かろう悪かろうの世界なので、それをベンチマークにして、じゃあ日本の通信料金だけ下げろって言ったら、まぁうまく料金を下げつつネットワーク品質をキープするところもあれば、もろにそれが反映されちゃったっていうところもあったりもするので、本当に値下げがよかったんだろうかっていうところは、一つ検証すべきところなのかなと思います。

じゃあ国からのそういった要望を受けたことによって、企業がそうせざるを得ないっていうシーンもあるっていうことですね。博士これは他の国にも適用されたりする話ですか?

日本はやっぱり、「じゃあ基地局を立てましょう」としてもそれにお金がかかったりとか、同じネットワークを立てるに対しても、コストがやっぱり他の国と違うところもあるし、あとおそらく例えば台湾とか韓国だと、人口集中してるところってほんと数都市しかないので、そこを集中にすればいいというところがありますし、その2カ国に比べると日本は領土だいぶ広いですしね。一方でシンガポールとか香港なんていうのは逆に、僕も香港住んでますけど都市国家だともう、あっという間に5Gが普及して、もうどこにいても5Gが自由につながるようになる。これは逆に言うとコストが全然かからないんですよね。

やっぱり国的に日本はその領土の広さとか、土地代とか含めて、非常に新たに5Gの基地局を建てたりするのに、コストがかかるのかなというところがあるかなという、そして先ほど石川さんが言ったように、ヨーロッパとかは都市部も然りですけど、電車乗ると郊外に出るともう2Gになるみたいなね。ただそれをヨーロッパの人達は電車に乗ってる間ぐらいは、スマホを使わなくていいだろうと許容する文化もあるんですよね。だから我々からすると何とかしてって言っても、やっぱり僕Orangeの人と話す時に、「別にスマホを使わなきゃいいんじゃない?」って言われて。そういう時代じゃないって。

Orangeってヨーロッパのキャリアですよね。

だからねなかなか日本のように、いろんなものを完璧で求める人たちがいる中で、コストもかかる。一方で、確かに日本の料金って高いなとは思ってはいましたけど、ここまで下がるかなっていうぐらい下がって、体感的に世界でも本当に、下の方まで行かないにしても半分以下になってるなって気がしますよね。だからちょっとやり過ぎじゃないかなという気はしますよね、そこでキャリアの投資がもし減ってしまったとしたら。それこそ日本の損失かなという気もしますよね。

そうだから海外・ヨーロッパとかって3Gが始まる時に、電波をオークションにかけたんですよ。その時にオークションでもう本当に数千億円・兆単位のお金がかかっちゃったので、オークションにお金を払いすぎていざ3G始めようと思ったら、基地局を建てられなかったというのがあって、ネットワークが非常にプアな状態。

一方で日本って電波与える時には、別にそこにお金はかからなかったので、昔は。今はオークションもあったりしますけど、っていうところでそこの参入コストは非常に低かったので、ネットワークの設備にお金使えたっていう違いはあったのかなと思います。

でもやはり日本人だとどうしても、移動しながらDAZNでスポーツ見たいとか、ライブ配信見たいとか、それが結構当たり前になってきてる気もしますし、日本人はiモードの頃からコンテンツ消費をするという、癖みたいなものをずっと続けてきている気がするので、ちょっと価値観が違うかもしれないですね。

日本のネットワーク事情

北さんは、こうした日本の現状についてどう思われますか?

安くなり過ぎている問題に関しては、一応決算を見る限りは各社の決算はそこまでむちゃくちゃ悪くはないので、あれなんですが。ただやっぱり、昔のむちゃくちゃ儲けてた時代はもう、どんどん撃て撃てって感じだったのに対して、だいぶシビアにコストをコントロールをして、なんとか利益を頑張って出してるっていうのがあるので。

そういう意味では昔が結構ジャブジャブだった、って言い方は良くないかもしれないですけど、っていうところから生み出されてた余裕というか、っていうものが今なくなってるのかなっていうのがあるのと。

もう一つは、コストをかけ過ぎないようにするために最先端を走らなくなった。これはもう本当に、2位でいいっていう、2番手でいいって。

1位じゃなくても良い。

ってなっちゃったんですね。それがやっぱり分かりやすいのが、海外でもでっかい国でも1位を目指す人たちもいるんですけれど、やっぱりでかい国のキャリアは、だんだんだんだんそういう感じになってきて。シンガポールとか、特に香港・シンガポールのキャリアがむちゃくちゃ最先端というか、とにかく一番を取りたがるので、「5Gとかも日本より2年ちょっと早く一応やりました」みたいなことを言ってきたりするんですよね。

昔はそれが日本のキャリアだったってところから見ると、ちょっと寂しくなってきたなみたいなところが少しありますね。

ただ、日本のネットワークのすごさというか、今のキャリアがどれほどすごいネットワークを作ってるかっていうのは、やっぱりちゃんとみんなに理解してほしいなと思っていて。人口カバー率100%って言葉あるじゃないですか。あんなのを気にしてるのは日本だけなんですよ。

どんなところでもつながりますよってことですね。

人が住んでいるところに関しては絶対に電波を飛ばすっていうのでやっているので、これは本当に日本独自なんですね。

インフラとしての気持ちが強いという。

アメリカとかだともうそんなことは気にせずに、ちゃんと都市部に撃って田舎はつながらないのは致し方ないとか。あとハイウェイみたいな、フリーウェイかな?フリーウェイのところにはしっかり電波を照射するんですけど、ちょっと外れたらすぐ圏外になるみたいな、やっぱりそういうお国柄だったり、国土が広すぎるので日本みたいな撃ち方ができないのはあるんですけれども、日本って田園とか湖の上とか観光地とかでも、ちゃんとつながるように。

つながりますね。

人が行く可能性のあるところには、とにかく電波を撃つってことをやってるので。それはすごい、すごい涙ぐましい努力。富士山の上でもつながるわけですからね。それはもう、涙ぐましい努力とかここまでの積み重ねがあって、今のいつでもどこでもつながる。

本当にユビキタスな社会っていうのを作ってきたっていうのは、日本のキャリアは世界に誇るべき偉業を成し遂げてるんじゃないかなというふうに思います。

安心と安全とインフラとしての自負みたいなところが、日本のキャリアは企業努力としてあるということ。

ですし、災害の時の復旧も著しく早いですからね。もう本当に3日ぐらい経ったら、とにかく電波吹くぞって言って、全く基地局がなくなったエリアにドーンってエリアが爆誕するっていうような離れ業もできるのが、やっぱり日本のキャリアなんで。あれは本当に素晴らしいなと思います。

海外のネットワーク事情

博士、アメリカの現場であったりとか、アメリカのお国柄、どんな感じでしょうか?

アメリカはVerizonが一応ミリ波を広げたりしつつ、T-Mobileが逆に下の周波数を使って逆から攻めてるみたいな。ただやっぱりどうしても都市部に集中させるところもあったりするんですが、とはいえアメリカの都市ってどこがあるっていうと、ニューヨーク以外は本当にそんな大都市でもないわけですよね。ロサンゼルスとかサンフランシスコに行って感じるのは、静岡駅前とか。

ちょっと一部って感じですよね。

なんか逆に打ちやすいなみたいな感じはしちゃいますよね。ただおそらくじゃあ今度ユーザーがどこまで求めていくかっていうのもあるし、あとやっぱりアメリカは、僕のイメージやっぱりWi-Fiが先にどんどん普及してったイメージもあるので。

例えばニューヨークは、あれだけカバレッジもいいのに、まだQualcommも出資してると思う、LinkNYCっていうホットスポットが本当に、30m置きぐらいにずらっと並んでいて。そこでもう超高速なインターネットができてしまうんですよね。

だから都市とかによっては、携帯電話インフラ以外にもWi-Fiを使うみたいな考え方があるかもしれないし、やっぱりそれは日本は今の日本風のやり方が例えばいいのかもしれないですし、国によっては違うのかなという気はしますよね。

公共Wi-Fiの衰退

石川さん今Wi-Fiの話がありましたけれども、各キャリアがWi-Fi、公共Wi-Fi使えるようにしていますが、あの仕組みっていうのはここ何年かで変わったりしてるんでしょうか?

日本のWi-Fiの普及でいうと、ソフトバンクが携帯電話に参入した時に、「ソフトバンク全然繋がんねーじゃねーか」って話があったので、やはりソフトバンクとしてはWi-Fiスポットをいっぱい撃っていくってことをやって、なんとかネットワークの弱さを克服しようとしたっていうのがあります。

孫さんがあの時すごい、「ソフトバンクはWi-Fiスポットこんなに多いぜ」とアピールしたので、そこに引っ張られてドコモとかはドコモWi-Fiスポットとかやったんですけど、あの時すごいWi-Fi盛り上がったんですけどただ儲からないじゃんって話になった訳ですよ。

Wi-Fiこんなに広げても結局無料で提供してるから儲からないし、これビジネスモデルどうすんの?で、さらにWi-Fiスポットって機械一回つければそれっきりじゃなくて、やっぱりそれを機械を更新していかないと、セキュリティ上どんどんどんどんやばくなっていくので、じゃあそれもコストかかるじゃんというところだったりもするので、若干今見ると数も減ってるし、ビジネスモデルとして続かなくなっているというのはあるんじゃないのかなと。

だからWi-Fiなくても、4Gや5Gでつながって十分快適じゃんってのもあるし、4Gや5Gに繋げてもらった方がキャリアとしては儲かるし、って状況になっているので、そういった感じの関係性になってると思います。

昔のソフトバンクの端末でiPhone持ってると、いろんなところでソフトバンクWi-Fiが自動的に下りてくるみたいな感じはありましたけど、今あまり感じなくなりましたね。

だってあれがあったら結局データ通信消耗してくれないじゃないですか。そういうことを考えたらWi-Fiスポットを極力なくして、4Gや5Gにつないでねって方向に行くんじゃないのかなと思ってますね。

最初はあれはソフトバンクの足りない部分を埋めるための施策だったということですね。

今もうソフトバンクのネットワーク非常に良くなっているので、それこそOpensignalっていう調査会社では、表向きソフトバンクの数字、勝ってる数字少ないんですけど、とはいえネットワーク品質が上がっているので、それ考えるとWi-Fiはもうどんどんやめたがってると思います。

国ごとのネットワークの速度

博士、これその後は通信品質というか、どのぐらいのスピードで体感として速くつながるか、みたいなところもあるかと思うんですけれども、例えばいろんなところに取材に行ったり、香港に居たりっていう中で、この国は速いなっていう風に感じる国はありますか?

僕は動画ばかり見るのでそれはよくチェックしますけども、やっぱり韓国は速いし、アメリカもニューヨークはまあまあ速いかなっていう気はしますけどね。

ただ逆に言うとここまでひどいなっていう国はだいぶ減ったような気がして。それこそ毎年MWCが開催されるバルセロナも、劇的に本当にコロナ前ぐらいからもう回線速度が速くなってるし、動画見ててもストレスがないという感じで、だいぶその辺りに関しては本当に繋がらないなっていうのは、例えばフィリピンとかあの辺り行くとそういうことはあってもそれでもやっぱりマニラの中心部は東京と変わんないような感じなので。

さすがに5Gも始まってもう何年?5年以上経ってますかね。そこからすると、ひどいなって感じるようなところはあんまりないかなっていう気はしますね。

今は割と世界的には安定してきているっていうことですね。

そうですね。

北さんがさっきおっしゃってたように、安定の先にあるどれだけカバーするかっていうところは、やはり日本が強いという印象ですか?

日本もとはいえ最近、大手キャリアさんの1社がなかなか、評判が良くないという話を聞いたりします。日本はやっぱり都市の過密の度合いがね、ラッシュ時に急激に人が集まってしまうとか、そういうところもあると思うんですよね。

だから多分やっぱりいろんなところで言う、韓国あたり、ソウルあたりの人口過密度が、ネットワーク的にも一番バランスが取れるのかなという感じで、日本もなかなか大変だと思いますけど。

それでもまあ、繋がらない繋がらないって言いながら他のキャリアさんは繋がってるわけで、そういうところからすると別に悪いわけではないかなという気がしますよね。

海外のプリペイドSIMと日本の本人確認規制

あと最近私が気になってるのは、買い切りのSIMなんですけれども、日本って今日例えばコンビニで3ギガ買おうとか、5ギガ買おうっていう買い方があんまりできませんけれども、海外はそういった買い方ができますよね。

やっぱり元々がプリペイドの国がもう多いですからね、誰もが銀行口座持って、子供の携帯料金を親が払うというのが、世界の標準ではないので。

日本はね、意外とそういうことがありますけど。

むしろ、普段はプリペイドで、プリペイドといっても月額プランの方が多いんですけど、足りなくなったら気軽に買えることによって、より課金させようという。

日本はどちらかというと、なるべく高い料金を払ってもらうために割引で安く見せるという感じがするんですけども、海外どちらかというととりあえず入ってもらって、足りなくなったらどんどん気軽に買ってくださいっていうのが、東南アジアあたりはそういうのが多いかなという気がしますね。

eSIMもすごく観光客用にも開け放たれていますし、すごく使いやすいという印象はあるんですが、石川さん、この日本でプリペイド式ではなくて、今の形態になった理由というのは何かあるんですか?

簡単な話、警察ですよね。要は本人確認をしっかりしなさいよ、というところがあって。やっぱりプリペイドはどうしても犯罪に使われる傾向が強いので、本当はキャリアとかやりたくてしょうがなくて、何度もやったことありますけど、それがもうポシャってきてるという状況で。

やっぱり電話番号がついているものに関しては、本人確認をしっかりしなさいよって。今、データ通信に関しては本人確認なくてもいけるんですけど、それも本人確認しましょうねっていう方向性に今動いているので、ますます日本は気軽にSIMカードは買えなくなる国になっている、というところあると思います。

パスポートがあればすぐこれで開設できるよっていうものは、量販店とかに売ったりしていますけれども、日本で何か追加して買おうってなると、povoみたいに少しの認証というか、マイナンバーカードなどが必要というものが多いですよね。

povoは今ローソンで追加のトッピング売ってたりするんですけど、ただやっぱり一番最初に契約する段階では、これからハードルは上がっていく感じになっていきそうなので、気軽に買いにくくなってんじゃないのかな。

より厳しくなっていくということですか?

データ通信に関しても契約…。要は結局、今データ通信カード契約しても、じゃあそれこそアプリ使ったら電話的なことをいっぱいできるじゃないですか。そういうことを考えると、オレオレ詐欺的なものとか、ああいったことができてしまうので、データ通信も規制しようよって話にはなったりもします。

それはどうしても規制との戦いというか、サービスとのバランスですよね。

ようやっと気軽にSIMカードを買える環境が整ってきていたのもあるし、あとマイナンバーカードをスマホにかざすと簡単に本人確認できてっていうところもあったりして、仕組み上は非常にやりやすくなってSIMカード売りやすくなったんですけど、やっぱりそういった規制があったりもするので、なかなか難しくなっているって感じですね。

なるほど。北さん、もうちょっと本人確認のシステムであったりとか、そういうものが透明化されれば、この問題は解決されそうな気がしますよね。

テクノロジーである程度解決する、この前解説したeKYCがまさにそれなんですけど、それをどれだけ負担なく簡単にできるか。

例えばマイナンバーカードがスマホに入ってくるみたいなところで、eKYC相当のことが簡単にできるとかっていうのはもうちょっと増えてくるのかなっていうところがありつつ。

ただやっぱり犯罪が増えてしまう恐れがあるっていうところがあって、規制がよろしくないとも言い切れないところがあるので、そういう意味では海外ほどの簡単に買えるという状況には多分ならないかなと。それはテクノロジーが進化して、楽にはなってもなくならないと思います。

でも博士みたいに今日SIMを追加で買ってとか、自販機でSIMを買ってっていうあれもなんか旅の楽しみでもあったりするので、日本もあのぐらい楽になるといいなとも思ったりするんですよね。

エンディング

Mobile Tech Lab、そろそろお別れの時間となりました。みなさん、今日の放送いかがでしたか?

そうですねやはりネットワークは切っても切れない関係性にあったりもするので、もっと快適に使えるような国になってほしいなと改めて思いましたね。

北さんいかがでしたか?

今日言い切れなかった話で、衛星の話をしても良かったかなと思ったんで、ネットワークの作り方の最終回みたいなところが衛星なので、ちょっとその辺りまた今度博士と語れればいいなと思いました。

博士いかがでしたか?

私はプライベートとかローカル5Gの話をちょっとしたかったなと思って、またそれも是非次回機会があればお願いします。

次回予告ですね。それでは山根さん2回に渡ってのご登場ありがとうございました。また来週もこの時間にみなさんとお会いしたいと思います。お相手はパーソナリティーの弓月ひろみと。

スマホケータイジャーナリストの石川温と。

INNOMOの北真也と。

携帯研究家の山根康宏でした。

それではまた来週。

ラジオで流した楽曲

HOT SAUCE / BABYMONSTER